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【海外就職の面接】海外日系企業の採用面接時の注意点【面接する側から見た】

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こんにちは、みゆきメダカです。みなさんの中には、海外での就職・転職を考えている方がおられると思います。中には手っ取り早く、直接海外の会社に就職活動を考えているが外国の企業は敷居が高い。とりあえずは海外の日系企業への就職活動を、と考えておられるかとも多いのではと思います。ただでさえプレッシャーを感じる採用面接、さらに海外での面接となれば心配ですよね。

僕は人事部で面接官として仕事をしたことはありませんが、自分の部署の配員のためにバンコクに来てからだけでも、タイ人の方は70名ばかり、日本人だと5名ほどの採用面談を採用する側の人間として行なっていました。

そんな僕が面接を行う側の立場から、面接官は何を考え、何を知ろうとして、何を元に、にどんな判断をしているのかを、僕の限られた経験からですが、お話しして行こうと思います。お付き合いいただければ嬉しいです。

そもそも日本とは、採用方式が大きく異なります。

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これは私の限られた経験によるものですが、少なくとも東南アジアでは(多分他の地域でも)、日本のように大学・高校の新卒者を対象にした企業による大々的な一括採用活動はありません。従いまして、新卒者向けの就職活動スケジュールというものも存在しません。企業側としては、対象者が新卒か転職かは当然把握していますが、面接自体は同じように行います。従って日本のような同期入社といった概念はないと思います。新卒であろうがなかろうが、就職したい人が都合が良い時期に新聞の求人やネット経由で求人の紹介エージェントに申し込み、紹介を受けた企業が個別に面談を行うといった段取りです。

面接官の能力について

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僕は人事部の人間として働いたことはないですが、たとえ人事部の人間が面接官であっても、30分や1時間程度の面談で人の本質を見極めるのは不可能だと思います。(もちろん面談の場で、そんなことは言いませんが。)基本的にはいくつかの項目(パラメータ)と最後はその人の直感によることになるのではないでしょうか。

採用・不採用の判断基準について【重要です!】

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それでは、僕が自分の部署の増員のために面談を行なった際、何を基準に採用の合否を判断するのかを具体的にお話しします。

  • 自己紹介の印象
  • 個人としての印象
  • 転職を希望する理由
  • 当社を選んだ理由
  • これまでの職歴
  • 学歴と成績
  • こちらかの質問に対する受け答え
  • 英語の能力(面談の前に受けてもらう英語の小テストの結果、TOEICスコアー、面談での英語の会話力等から判断)
  • 専門分野の知識・能力(たとえば、経理部であれば経理的な知識・能力)
  • 趣味
  • 直感

それでは一つづつ具体的にお話ししていきましょう。

自己紹介の印象

僕の場合、簡単な挨拶が終わったら、自己紹介を必ずお願いしています。手元の履歴書には申請者のデータはかなり細かく記載されているので、情報取得のためには必要ないのですが、自己表現能力を測るためにお願いしています。落ち着いて、自信を持って、論理的に自分という人間を紹介できるのか、観察します。厳しい言い方恐縮ですが、僕の考えではこの時点でダメであれば、ほぼ採用不可です。ここはハッタリでもいいので、自信を持って、大きな声で、相手の目を見て自己紹介しましょう。

個人としての印象

服装、話し方、態度等を自己紹介などを聞きながら観察します。服装は面接に適した適度にフォーマルなもので清潔感のあるものであればOKです。表情はニヤニヤするのは困りますが、適度に微笑んでいる感じで明るく、爽やかな感じを醸し出しましょう。僕のやり方ですと、この項目は減点法です。問題負ければOKです。

転職を希望する理由・当社を選んだ理由

これらの質問も必ず僕は毎回尋ねています。多分他の方も結構この質問はされるのではないでしょうか。はっきり言ってこれらの質問の答えは、本人にしか分からないので、本音は置いといて、体裁の良い回答を事前に考えておきましょう。これらの質問を滞りなく回答できると、面接官は安心できます。リップサービスも必要です。

これまでの職歴

これらの資料は社会人としての経験を推し量ると同時に、ジョブポッパーかどうかを判定するために重要です。いくら優秀な人材でも、短期で退職されてはとても困ります。はっきり言ってすぐに辞めてしまうのであれば、初めからいない方が助かります。経験者にでも当社独自のシステム、仕事の進め方を教えなければいけないので、それなりに手間がかかります。

学歴と成績

よく日本は学歴社会だと言われますが、僕は東南アジアの方が学歴社会だと思います。なぜなら、退学卒の人と高卒の人が混在して同じポストに就職を希望してくることがないからです。同一企業の中であれば、明らかに学歴によってポストが分類されているからです。職種にもよりますが、一般の事務所勤務であれば、日本人であっても基本的に大学卒の学歴が求められるように思います。また、そうでなければ、ワークパミットの発行にも支障が出る場合があるのではないでしょうか。

こちらかの質問に対する受け答え

もちろん、本当に質問の答えを聞きたくて質問することはありますが、半分ぐらいは突発の事態に対応できるか見るためというか、普段の様子を見たくて、想定外の質問をして、少し慌てさせたりもします。ちょっと意地悪ですよね。ですから、想定していないちょっと突飛な質問が来ても、その手には乗りませんよ。ぐらいの気持ちで、落ち着いて対応してくださいね。

英語の能力(面談の前に受けてもらう英語の小テストの結果、TOEICスコアー、面談での英語の会話力等から判断)

正直、これ重要です。これがなければ始まりません。大企業の経営者の方でも海外勤務で一番大切なのは英語力ではなく、やる気と情熱だと、おっしゃる方がいます。それは現地の日本人に指示を出せる幹部の方の場合であって、現地採用のいろいろな方とコニュニケーションを取らなければいけない人の場合、英語は絶対必要です。感じとして、タイではTOEIC600点、インドネシアとマレーシアでは650点、シンガポールでは700点が最低限必要なスコアーではないでしょうか。不思議なものですが、日本人であれば、英語で会話をしていると、なんとなく、その方の英語力(TOEICのスコアー)が想像できます。こればかりは勉強しましょうとしか言いようがありません。

専門分野の知識・能力(たとえば、経理部であれば経理的な知識・能力)

上記のように日本のような、新卒者の一斉入社がないので、基本的にある程度の経験は求められています。もちろん誰にでも初めはあるので、新卒者の場合はそれなりの配慮はします。大雑把に言って、景気が良い時、予算に余裕があるときは、新卒者に有利なような気がします。企業全体としても、ここの部署としても、新卒の生え抜きを育てていこうという余裕があるからです。逆に余裕がないときは、即戦力になりにくい新卒者には不利なような気がします。日本人の新卒者が海外の日系企業に就職活動を行うことは稀にしかないと思いますが、自分のキャリアに合わせて、転職のタイミングを考えてみてください。

直感

基本的には論理的に考えて候補者の採用の是非を判断しようとしていますが、僕が直感に頼るときは、複数の候補者がいて、候補者間の力の差はあまりない状態で、その中から選択して採用を絞らなければいけないときです。そんな場合は、多少の採点の差を無視して、理詰めではなく説明できない直感に頼って採用者を決めることがあります。だからどうしたと言われると困るのですが。

結論

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繰り返しになりますが、ある程度の英語力は必要です。また、専門的な知識・経験も職種に応じて要求されますので、日本人の新卒の方が海外で週力活動を行うのは日系企業であっても難しいように思います。また、想定質問を自分なりに考えて準備しておいてください。社会経験の豊富な方にお願いして、面談官役をお願いして、面談のシュミレーションを行うもの良い準備になるでしょう。自信を持って落ち着いて面談に臨んでください。

それではお付き合いありがとうございました。さようなら。

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