Jupyter NotebookはPythonの学習やデータの分析、可視化に非常に有用なツールです。また、入力を簡便に行えるように数多くのショートカットが用意されています。今回はJupyter Notebookを使っての作業の効率を大幅に高めることのできるショートカットたちをご紹介します。
また、本記事ではMacOSをベースにお話ししていきます。Windowsの場合は、「command」キーを「Ctrl」キー、「option」キーを「Alt」キーに置き換えてくださいね。
エディットモードとコマンドモード
ショートカットの話に入る前に、Jupyter Notebookの基本事項として、Jupyter Notebookにはエディットモード(Edit mode)とコマンドモード(Command mode)という2つのモードがあることを押さえておこう。
エディットモードはコードを入力するモード、このモードではコードセルのうちの1つが編集中になっているよ。
コマンドモードはコードの入力以外の為のモードで編集中のコードセルがない状態だよ。2つのモードの区別は以下のようにコードセルの外枠の色によって判断できるよ。
上のスクショのように枠が緑色の時はエディットモードだよ。このコードセルの中でカーソルが点滅して入力を待っている状態だよ。
上のスクショのように枠が青色の時はコマンドモードだよ。
エディッターモードからコマンドモードに移るには「esc」キーをコマンドモードからエディッターモードに移るには「enter」キーを押してね。
エディターモードのショートカット
それではエディッターモードで使える便利なショートカットを以下の表にまとめたよ。
- 「shift」+「enter」:現在のコードセルを実行し、1つ下のコードセルを選択します。
- 「control」+「enter」:現在のコードセルを実行します。
- 「option」+「enter」:現在のコードセルを実行し、その下にコードセルを挿入します。
- 「command」+「Z」:Undoコマンド、直前の編集を取り消します。
- 「command」+「shift」+「Z」:Redoコマンド、Undoで取り消した内容を再度実行します。
- 「tab」:入力中のコードの補完処理をします。
- 「tab」+「shift」:ツールチップや変数の状態を表示します。
- 「esc」:コマンドモードへ移行します。
コマンドモードのショートカット
それではコマンドーモードで使える便利なショートカットを以下の表にまとめたよ。
- 「shift」+「enter」:現在のコードセルを実行し、1つ下のコードセルを選択します。
- 「control」+「enter」:現在のコードセルを実行します。
- 「option」+「enter」:現在のコードセルを実行し、その下にコードセルを挿入します。
- 「⬆︎」:一つ上のコードセルを選択します。
- 「⬇︎」:一つ下のコードセルを選択します。
- 「A」:現在のコードセルの上に新規コードセルを挿入。
- 「B」:現在のコードセルの下に新規コードセルを挿入。
- 「command」+「S」:ファイルを保存します。
- 「shift」+「L」:コードセルに対して行数の表示・非表示の切り替えをします。
- 「D」+「D」:現在のコードセルを削除します。
- 「Z」:削除したコードセルを1つ復元します。
- 「Y」:現在のコードセルをCodeタイプに変換します。
- 「M」:現在のコードセルをMarkDownタイプに変換します。
- 「0」+「0」:カーネルを再起動します。
- 「P」:コマンドパレットを開きます。
- 「H」:ショートカット一覧を開きます。
- 「enter」:エディターモードへ移行します。
Markdownの表示方法
Jupiter Notebookでは、Pythonのコードだけでなく、Markdownの記述、表示ができます。
Markdownは文章記述に関する書式を定めた「軽量マークアップ言語」のひとつです。軽量マークアップ言語は様々な種類が存在しますが、Markdown言語はその中でも特に書式が単純で、理解しやすいことから、多くのツールにて利用されています。
デフォルトではコードセルはCodeタイプになっていますが、これをMarkdownに返納することで、Markdownタイプに変換することができます。
まとめ
振り返しになりますが、Pythonの学習または開発ツールとしてとても便利なJupyter Notebookですが、ショートカットを覚えることにより、さらに効率よく作業を進めることができます。
今回はそんなJupyter Notebookのほんのさわりの説明でしたが、これだけでも作業の効率化に貢献できるのではないかと、考えています。
今後も、Python、Jupyter Notebookは機械学習・深層学習学習と絡めて記事を書いていきたいと思っていますので、よろしくお願いいたします。
それでは、最後までお付き合いありがとうございました。さようなら。
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