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海外生活でのストレスを軽減する方法【東南アジア駐在25年の駐在員が実体験を元に解説するよ】

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こんにちは、今回は海外生活でストレスを感じている人や、海外生活を考えているが、ストレスが心配な人に、どんなタイプの人が海外でストレスを溜めやすいのか。そのストレスの原因はなんなのかその原因を取り除くにはどうるればいいのか。解説していきたいと思います。
はじめにぼくの自己紹介をさせていただくと、ぼくは日本の大手企業に勤めいてる海外駐在員です。日本で大学卒業後、新卒入社し、2年ほど東京で勤務した後、ずっと東南アジアで駐在員をやっています。マレーシアを皮切りに、シンガポール、インドネシア、タイと連続して勤務し、現在はフィリピンのマニラで働いています。
その間には、たくさんの社内や社外の日本人が海外での仕事や生活でストレスを溜めて、日本に帰国するのを見てきました。中には、重度の鬱にかかったり、自傷行為、自殺未遂、ストレスに耐えられず、失踪して帰国した人もいました。

そんな人たちも、ちょっと考え方、気持ちの持ち方を変えれば、大事にならずに済んだのではと思っています。
そんなお話を徒然なるままに書いていこうと思います。心当たりのある方は少しだけ時間を使って読んでみてください。

海外生活でストレスを溜めやすい人の特徴

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ぼくの経験上、海外生活でストレスを溜めやすいタイプの人は以下のようなタイプに分類できるかと思います。

  • 国内での仕事に自信や実績があり、海外でも同じように実行しようとする人
  • 現地の人たちが日本人と同じようには働くことを期待し、それを強要する人
  • リーダーとして部下を使って仕事を行うことが苦手な人
  • 海外での生活が性格的に無理な人、またはそう思い込んでいる人
  • 周囲に気を使いすぎる人
  • 家庭内に不和がある人

それではそれぞれのタイプを個別に説明していきますね。

国内での仕事に自信や実績があり、海外でも同じように実行しようとする人

このタイプの方が海外で最もストレスを感じてうつ病などの大事に至るケースが多いのではないかと思います。大企業に勤めている30代半ば以降の会社員の場合が多いかと思います。日本での仕事で実績を上げて、会社にも期待され海外に赴任してきたタイプです。
もちろん本人も優秀なのでしょうが、日本での仕事の出来は個人の力量よりも、周りの環境、つまり属している企業の名前や、協力業者、部下の技能など、外的要素の関係も多いと思います。
それが、海外に赴任してきて、会社の知名度もなくなり、有能だった協力業者や部下もいなくなり、現地の企業や部下を使う段になると、思うように仕事がはかどらなくなり、理想と現実のギャップに悩み始めます。
その時点で、過去の成功経験への自分の能力と外的な要因の貢献度の区別を冷静に行うことができれば良いのですが、それができないと、自分はこんなはずでは無かったと、悩み始め、最悪泥沼に入っていきます。

現地の人たちが日本人と同じようには働くことを期待し、それを強要する人

このケースにはハマりやすいのは、上記の例よりも少し年配の会社員が多いと思います。それほど自分に自信があるわけではないが、自分の立場を使って、業者や部下をうまく使って業績を残してきたタイプです。
当然海外に赴任してきても、同じように業者や部下に期待するのですが、なかなか日本でのようには上手くいかず、相手に不満を積もらせて、最終的には相互に険悪な関係になり、業者であれば仕事を受けない、部下であれば辞職され、八方塞がりになるタイプです。

リーダーとして部下を使って仕事を行うことが苦手な人

この場合は若手の方、特に技術系の若手に方によく見られるケースかと思います。日本では一人で技術系の仕事を淡々と行っていればよかったのだけれど、海外赴任になると、特に東南アジアでは、現地の従業員との給料格差により、彼らを束ねる、マネージメント的な業務が多くなってきます。
そうなると元々人との交流が得意でない上に、コミュニケーションもままならない現地スタッフの上司となって、上手く部下を使いこなせなくなり、部下との人間関係もうまくいかなくなると、自責の念に囚われて落ち込んでいくことになります。

海外での生活が性格的に無理な人、またはそう思い込んでいる人

このタイプの方は、自分は海外赴任を望んでいないが、昇格・昇給、時には就職と引き換えに海外赴任を渋々引き受けた方に見られるケースです。赴任してやはり海外生活は自分に向いていないことは自認するのですが、赴任との引き換え条件があるので、すぐには帰任を希望できず、だましだまし海外赴任を続けるが、根本的な解決策は見つからず少しづつストレスにより精神を病んでいくケースです。

周囲に気を使いすぎる人

ぼくの経験だと、このタイプの方は、女性に多いように思います。結構、外国人の方は日本人が思っているより考え方がドライです。責任感が希薄だとは思いませんが、比較的古い日本人が持っている自分の属する組織に対する忠誠心的なものはあまり持ち合わせていないと思います。
ただ、こちらはそんな日本人的な感情を前提で現地の人たちと接していると、時に裏切られたと勘違いすることがあります。
このようなことが、幾度とあると軽い人間不信になって、落ち込んでしまうようです。

家庭内に不和がある人

これは日本で生活している場合にも当てはまることですが、特に、とかくストレスが溜まりやすい海外生活においては、家庭に帰って精神が落ち着くのと、逆に乱されるのでは精神状態に大きな違いを生じます。
これは単身赴任、家族帯同に関わらず言えることかと思います。
仕事もなかなかうまくいかず、家庭に帰っても気まずいだけでは、精神病んじゃいますよね。
ぼくは、誤解を恐れず言っちゃえば、仕事がしたくて仕事をしているのではなく、基本的には自分を含めた家族を養うために仕事をしているので、家族第一です。若い頃はいざ知らず、今ははっきりそう感じますね。単身赴任していますが、それが理由で家庭に問題が起こるのであれば、帯同するか、家族のもとに帰ります。
また、話は少しそれますが、海外赴任も長くなると、同僚や友人の奥様から、「海外生活が辛くて、日本に帰りたいけれど夫を残して帰国するのは、卑怯かな?」と相談を受けることがあります。
ぼくはまず、それは卑怯とは全然思わないことをはっきり伝えて、自分の家内がもし日本人で、そう思っているのであれば、打ち明けて相談してほしいと思うと答えています。

海外生活でのストレスの原因

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本来、ぼくは日本ほどストレスの多い社会はないと思っています。満員電車に始まり、対人関係も難しく、自分の車を選ぶにも周囲の目を気にする風習は異様とさえ思います。
そんな過酷な環境を耐え凌いできた日本人が海外赴任が原因でストレスを感じるのは、本来奇妙はことと言えるでしょう。
それでは、そんな本来ストレスに強いはずの日本人が海外でストレスを感じるのはどうしてでしょうか。もちろんそれには色々な理由があると多いますが、一番多い理由は「日本でいた時と同じように物事を進めようとする。」だと思います。多くの場合この物事とは仕事なのですが、みなさん、心当たりはありませんか。知らず知らずのうちに日本での成功体験と今の海外での状況を比較して惨めな思いになることに。
ぼくも若い頃はそんな思いに囚われたことはありましたが、今ははっきり言えます「日本と同じようにできると思うのは、単なる思い上がり。」だと。特に発展途上国に赴任していると、なかなか思うように仕事が進まず、絶望的になることがあります。でも、それは個人の力でどうにかなるものではないのです。もちろん、だからと言って現地の状況に馴染みすぎてな行けませんが、惨めになるのではなく、自分の力ではどうすることもできない現状を理解、受け入れて、その上で自分なりの工夫、努力をして状況の改善に努めるのが、肝要です。
もし、みなさんが今、行き詰まって、悩んでいるのであれば、窓を開けて、新鮮な空気を深呼吸で体に入れて、少し落ち着いて、上記のことが自分に当てはまらないか、少し冷静になって考えてみて下さい。案外、考え方ひとつ変えるだけで、気分は楽になるものです。

海外生活でのストレスを減らす方法

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それでは、日常のストレスを減らすにはどうすれば良いのでしょうか。これは海外生活に関わらず言えることかと思いますが、ぼくが実践して役に立っている事例を紹介します。

  • 定期的に適度(無理しない範囲でちょっときつめ)な運動を定期的にする
  • 朝活をする
  • 前向きな目標を立てる
  • 趣味を持つ
  • 家内に逆らわない

定期的に適度(無理しない範囲でちょっときつめ)な運動を定期的にする

筋トレを趣味にしている方をツイーター界隈でよく目にしますが、日々筋肉がついてくると自分に対する自信にもつながります。ぼくは毎朝ストレッチと趣味である格闘技の真似事をしています。最近は少しご無沙汰していますが、走ることも好きで、3度ほどフルマラソンを完走しています。
うまく文章で表現できなくてもどかしいのですが、落ち込んでいても、運動で汗を流すと不思議と何とかなる様な気がしてきます。騙されたと思って、一度チャレンジしてみて下さい。

朝活をする

ぼくは結構早起きが得意で、現在平日は午前3時に起きています。起きて、ストレッチを入念に行って、シャワーを浴びて、コーヒーを入れて、ブログを書いたり、プログラミングの勉強をしたり、出勤までの時間を仕事以外のことに有効に使っています。ここで大切なことは本業の仕事は行わないということですね。
できれば、副業的なことができれば良いですね。本業以外に収入があれば、本業で問題があって煮詰まっても、それほど精神的に追い込まれなくなります。ぼくはまだまだですが。

前向きな目標を立てる

昨日の自分より今日の自分、今日の自分より明日の自分が成長していると実感できれば、塞ぎ込みがちな気持ちも晴れるというものです。
そのためにも、期限を区切った目標を立てることをお勧めします。ぼくは年始に7つほどその年に実現したい目標を立てています。目標はジャンルや難易度を分散させて、色々な分野の目標が全滅にならずかつ全達成も難しいという塩梅がよろしいかと思います。

趣味を持つ

駐在員の皆さんは週休2日の方が多いかと思います。ストレスから解放されるには、この2日間は仕事のことを忘れて、別のことに没頭することがとても大切です。仕事上の問題があっても、うじうじと休日までそのことを考えては絶対いけません。時間の無駄ですし、そんなことしても問題は解決しないからです。
休日に仕事のことを忘れるには、好きな趣味の世界に没頭することが一番簡単な方法です。車が好きならば、車を弄るのでも良いし、釣りでも、登山でも良いと思います。
また、あまり身構えずに、例えば、アイロンがけでも、自炊でも、部屋の掃除でも、自分が好きであればそれで良いのです。

家内に逆らわない

これはぼくの場合で、万人向けの方法ではありませんが、要は家庭を顧みる余裕を常に持つということです。(ちょっとカッコつけ過ぎですね。)
やはり、家庭円満が何よりです。うちでは夫婦喧嘩はありません。何しろ旦那が逆らわないのですから。
人生100年と言われている時代ですから、定年後ポイされない様に気をつけましょう。

最後に

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長い記事を最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。最後は少しふざけた話になってしまいましたが、本記事が海外で活躍され、ストレスに悩まれている方の一助になれば、こんなに嬉しいことはありません。
それでは、今回はここまでにしたいと思います。さようなら。

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