// // //

「20歳の自分に受けさせたい文章講義」を読んで【ブロガーによるブロガーのための書籍レビュー】

writing_skill_00 Book review
writing_skill_00
この記事は約7分で読めます。
スポンサーリンク

はじめに

この本「20歳の自分に受けさせたい文章講義」は有名ブロガーでユーチューバーでもあるマナブさんをはじめとして、多くの先輩ブロガーの皆さんが、文章の書き方を学ぶための教材本として初心者ブロガーに勧められています。そんなこともあり、この本をご存じなブロガーの方も多いのではないでしょうか。
そんな中で、この本を読んで感銘を受けたぼくがブロガーとして、まだこの本を読んでおられない同じブロガーの皆さんこの本をお勧めする書籍レビューを書いていきたいと思います。しばらくの間お付き合い頂ければ嬉しいです。

スポンサーリンク

著者のプロフィール

まずは簡単にこの本の著者についてご紹介していきます。

  • 著者名:古賀史健(こが・ふみたけ)
  • 出身地:福岡県
  • 生年月日:1973年
  • 受賞歴、業績:2014年「ビジネス書大賞・審査員特別賞」受賞、関係書籍の累計は600万部を数える。
  • 職業:フリーランスライター、株式会社バトンズ代表取締役
  • 背景:学校での”文章の授業”を「形を変えた”生活指導”」と切り捨てて、”書く技術”を教える環境が必要だとし、本書が”講義”としてその機能を果たすことを望んでいる。
  • その他:著書に「嫌われる勇気」、「幸せになる勇気」(共著・岸見一郎)など多数。
スポンサーリンク

この本について

  • 書籍名:20歳の自分に受けさせたい文章講義
  • 発行所:株式会社星海社
  • 初版発行年日:2012年1月25日
  • ジャンル:人文・思想>言語学
スポンサーリンク

この本の概略

writing_skill_03
writing_skill_03

著者は「これまで自分がライターとして蓄積してきた「話し言葉から書き言葉へ」のノウハウを、余すところなく伝える現場からの授業だ。」と本書の概要を説明しています。そしてタイトルにもあるように講義という形を取りながら以下の目次に従って”講義”が進んでいきます。

  • はじめに ・・・・・ 「話せるのに書けない!」のはなぜか?
  • ガイダンス ・・・・ そもそも文章とはなんなのか?
  • 第1講:リズム ・・ 読みやすい文章に不可欠なリズムとは?
  • 第2講:構成 ・・・ 文章はどう構成すれば良いのか?
  • 第3講:読書 ・・・ 読者を引きつける条件とは?
  • 第4講:編集 ・・・ 編集するとはどういうことか?

著者は”はじめに”の中で、「本書の第一の目標とするのは、「話せるのに書けない!」を解消することだ。」とこの本の第一の目的を明確にし、続いて「”書く技術”を身につけることは、そのまま”考える技術”を身につけることにつながる。」と書く技術と考える技術の関係に言及し「”書く技術”が身につけば、物の見方が変わる。物事の考え方が変わる。そしてきっと、世界を見る目も変わってくる。」とかなりの”大風呂敷”(本書の本文より引用)を広げています。
果たして、本書を読み終えた後、”世界を見る目”も変わるのでしょうか?

それでは、それぞれの講義を以下に簡単にまとめてみました。

ガイダンス ・・・・ そもそも文章とはなんなのか?

講義全体の土台として、ガイダンスを捉えて、各講義に入る前の準備を行なっています。
① 文章をうまく書けない。
② 自分の気持ちをうまく文章にできない。
これらの問題への対策として、書くこととは、頭の中の捉えがたい”ぐるぐる”を伝わる言葉に”翻訳して”して文章にしなければいけない。”話す”ように”書く”ことは間違っていると、説いています。

書くことは、考えることであると言い、理解したから書くのではなく、理解するためにこそ、書くべきなのでと説いています。つまり、理解できないことは、自分の言葉に翻訳すべきだと言っています。

また、翻訳の対一歩として、誰かから聞いた話を「自分の言葉」で誰かに話すことを推奨しています。そのことによって、再構築・再発見・再認識の”3つの再”が得られるとしています。また、そのための訓練として、地図や絵画など言葉でないものを、言葉にして説明することが有効であると言っています。

この章の最後に、今後ますます「書く時代」、「かかされる時代」になると予測し、”文章力”は強力な武器になると予測しています。

第1講:リズム ・・ 読みやすい文章に不可欠なリズムとは?

文体とはリズムで有ると説き、そのリズムを「論理展開による」リズム、「視覚的」リズム、「聴覚的」リズムそして最後に「断定による」リズムに分類し、それぞれを整えるための「スキル」を具体的な例をもとに説明しています。

第2講:構成 ・・・ 文章はどう構成すれば良いのか?

文章の妙、文章の個性、あるいは文章の面白さ。これらを決めているのは、ひとえに構成である。論理展開である。」として、日本人の考え方に深く染み込んだ「起承転結」のリズムについて、「転」はストリー仕立ての読みものには重要でも、ビズネス書や学術書のような実務的な文章には必要ないとして、「序論・本論・結論」のリズムを勧めています。
また、もともと映画監督志望の筆者らしく、文章を書くにもカメラワークや構成の絵コンテが重要であると説き、論理的な文章を書くには、「主張」、「理由」、「事実」の3つを、マトリョーシカ人形のように操ることが重要であると言っています。

第3講:読書 ・・・ 読者を引きつける条件とは?

文章を書くからには「読者」(ペルソナ)を意識・イメージする必要があり、読者と同じ椅子に「座ること」が必要だと説き、それを実現するには、「10年前の自分自身」に語りかけるように書けば良いと言っています。不特定多数に話しかけるのではなく、特定の誰かに語りかける方が「言葉の強度」が格段に強いと言っています。
むしろ”みんな”から喜ばれようとするほど、誰からも喜ばれない文章になる。」と言っていますが、同時に「分かるヤツにわかればいい。」では全然ダメだ。難しい専門用語を並べたり、「読者に甘え、本来やるべき説明を怠っている」と読みづらい文章になってしますと警告しています。

第4講:編集 ・・・ 編集するとはどういうことか?

最後のこの章(講義)では、「推敲」について映画の編集を例に、「ハサミを使った”編集”こそが、推敲の基本なのだ。」と筆者なりの考えを述べています。
また、書き終えてからの編集(推敲)は、「過去の自分との対話」であるとし、「書く自分、読み返す自分、もう一度読み返す自分、と3人の自分によって文章をチェックすること」を強く勧めています。
そして、「いい文章を書くには、文才などまったく必要でない。」という主張でこの最後の章(講義)を締めくくっています。

スポンサーリンク

この本に対する意見・魅力・批判

writing_skill_02
writing_skill_02

筆者が日本の学校教育での”文章の授業”は「”書く”という行為の意味や意義、そして具体的な技法にまで踏み込んだ授業」であったか、「文章の書き方・組み立て方を体系的に教わるためのものであったか」と問いかけ、結論として、それは「なにを書けば先生からほめられるか?」というように、「作文も読書感想文も”書き方指導”ではなく、”生活指導”に過ぎなかった」と切り捨てています。この部分は、30数年前の授業を振り返って、確かに言われてみればとそうだなと、大いに頷けるところでした。

また、そう考えてみると、今まで、会社や大学でそこそこ問題なく文章を書いてきており、それなりに書くことに関して自分なりに自信があったのですが、自分の文章作成に関する技術というものはなんだったのだろうと、大いに不安になってきたりもします。
今思うと、それはまんまと著者の術中にはまっていたのかもしれませんね。これは筆者が”ガイダンス”でいうところの「再発見」なのでしょう。このブログを書くことによって著者が言う通りに、この本を読んだ時には気づかなかったことを発見できたようです。

それでは、本書を読み終えた今、話を戻して「果たして、本書を読み終えた後、”世界を見る目”も変わるのでしょうか?」という質問に答えてみましょう。
その答えは、残念ながら「No」です。何故ならば、我々の情報収集は圧倒的に耳と目によって、つまり、見ることと聞くことによって行われており、その情報量は莫大です。これらの情報量の全てを書いていたのでは、全然時間が足らないです。つまり取得したうちのほんの一部の情報を文章を書くことによって理解を深めることはできても、それ以外の情報は依然として、目と耳のみによって取得せざるを得ないのです。よって世界の見方も変わらないのです。

しかし、心配はいりません。そんなことによって、この本に書かれている綺羅星のような、数々のいい文章を書くための具体的なスキルは輝きを減らしたりはしません。はじめに書きましたが、この記事はブロガーによるブロガーのための解説記事です。要はいい文章を書くことができて、それにより多くの読者が記事を読んでくれるようになれば良いのです。その意味で、ぼくはこの本をみなさんに強くお勧めします。
ただ、一度や二度この本を読んだだけでは、文章の書き方が、劇的に上手くなったりはしないと思います。ぼくはブログを書くときはこの本を手元に置いて書くようにしています。そして文章の書き方に迷ったとき、この本から答えを貰おうと思っています。

スポンサーリンク

まとめ

この本を読んで強く感じたことは、やはり実際の長年の経験に基づいた言葉には力があるなということでした。
最後までお付き合い、ありがとうございました。さようなら。

コメント