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海外赴任の前にやるべき5つの準備と心構え 【福利厚生】(3/5)

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こんにちは。みゆきメダカです。今回は以下のリストの3番目の福利厚生についてお話ししていきますね。

  • 赴任国についてネットなどで詳しく調べる。
  • 赴任先での勤務体系、就労条件について調べる。
  • 赴任先での福利厚生について調べる。
  • 出国前の手続きあれこれ。
  • 海外赴任を行うことについての家族・恋人への説明。
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赴任先での福利厚生について調べる。

これまでの日本国内での生活環境と比べて、色々な面で異なるまた未知な環境で生活しながら業務をこなしていく以上、勤務先からどんな福利厚生が与えられるかは極めて重要です。大きく分けて福利厚生は以下の分野に分類されるかと思います。

  • 住居に関する福利厚生
  • 医療に関する福利厚生
  • 通勤・移動手段に関する福利厚生
  • 一時帰国に関する福利厚生
  • 資格取得・生涯教育に対する福利厚生
  • 帯同子女の教育に関する福利厚生
  • 帯同家族に関する福利厚生(子女の教育に関する福利厚生を含む。)
  • 非帯同家族に対する福利厚生

一般的な定義として、福利厚生とは企業から従業員が受け取る非金銭報酬ですが、ここでは分かりやすくするため、金銭報酬である手当を含めることとします。また、海外赴任に伴う追加的な福利厚生のお話なので、法定福利厚生は除きます。それではそれぞれ具体的にお話ししていきますね。

住居に関する福利厚生

私の知る東南アジアの場合に限るのかもしれませんが、安全・セキュリティを考えると一般に駐在員が住んでいる住宅(コンドミニアム(日本のタワーマンション)の場合が多い。)は現地の一般の方々が住んでいるものよりコストの上でかなり高くついているように思います。また、家族同伴で就学する子供が現地の日本人学校に通う場合、スクールバスの巡回場所も考えると住宅の選択範囲は自ずと限られてくるようです。

つまり住宅コストは日本に比べてかなり高くなります。(ちなみに現在単身赴任の僕が住んでいるところは、バンコク街中で1LDKのコンドミニアムですが、占有面積が53m2で家賃が月日本円で13万円ほどです。)基本、赴任で海外に出る場合は家賃は会社支給だと思います。僕が勤めている会社では、家賃は会社支給で、日本での社宅使用料に相当するものを会社に支払っています。当然家族帯同の場合は、単身の場合よりかなり高くなります。また、シンガポール、特に香港の家賃はおどろくほど高いです。かなりの金額になりますので、どこまで会社が負担してくれるのか必ず明確にすべきです。

また、製造業に従事されている方は、工場勤務の方も多いのではと思います。一般に東南アジアでは、日系企業の工場は工場団地内に建設されることが大半です。工場団地は首都もしくはそれに次ぐ大都市の近郊に作られるのですが、通勤範囲ではない場合も多々あります。

その場合は、せっかく家族同伴で海外赴任しても赴任国内単身赴任(本人は工場団にの近くに単身赴任して、残りの家族は首都に住み、週末は一緒に過ごす。)になりかねません。住宅も2軒必要になりコストもかかります。赴任国内単身赴任の可能性のある方は、この場合の家賃負担についても確認されることお勧めします。

医療に関する福利厚生

日本では国民健康保険等の公的保険が整備されていますが、一部の先進国を除いて、海外においては一般的ではないように思います。つまり一部の国を除いて、東南アジアなどの途上国では医療保険には個々人が加入しなければいけません。厳密に言うと加入しなくてもいいのですが、未加入の場合は当然、全ての医療費は全額自己負担になります。

僕が勤めている会社は、海外駐在人本人と帯同家族に日本の保険会社が販売している海外駐在保険を掛けてくれます。提携している病院であれば、キャッシュレスで治療してもらえますし、そうでなくても治療費を立て替えて払い、領収書を提出すれば、基本的に全額カバーされます。

ただ、万能ではなく、歯科系、先天性疾患に起因する診断・治療は対象範囲外になります。(詳しくはここの保険の条件によります。)いずれにしましても、どのような保険を誰(本人及び家族)を対象に準備してくれるのか、確認しましょう。

また、これはあってはいけない特殊な例ですが、赴任国での医療水準によっては、脳疾患などでの医学的理由より、日本や医療水準の高い近隣国に緊急搬送の必要が生じる場合があります。そのような場合、僕の勤めている企業では、専門のコンサル会社と契約しており、もしもの場合は医師と看護師さん同乗のビジネスジェットで搬送される手はずになっています。また、予備のビジネスジェットも一台一緒に行動するようです。ちなみも一回のコストは1500万円ほどだそうです。

極端に思われるかもしれませんが、今まで一緒に業務をしていた同僚が倒れて、日本で治療を受ければ助かる場合でも、移動手段がないばかりにむざむざ助けられず、亡くなってしまうのを見届けるしかないのは、いかにも無念です。僕はこれまでの経験に基づいた適切な準備・対応だと思っています。

医療行為ではありませんが、健康な生活を確保する上で、定期健康診断は重要です。疾患の発見が遅れ手遅れになることを防ぐために、会社が準備している健康診断の頻度と程度(胃カメラ検査は含まれているか等)も確認しましょう。

海外においては車でのドアからドアの車での移動が多くなり、ただでさえ少ない運動がさらに少なくなりがちです。また、東南アジアでは気温が暑いため、脂っこい食事が多くなりがちです。健康管理と定期的な健康診断は国内にいる時に増して重要です。

通勤・移動手段に関する福利厚生

日本ではなかなか考えられませんが、海外赴任、特に東南アジアでは通勤・勤務での外出用に社用車を用意してくれる場合があります。立場や業務内容により個人に車と運転手が充てがわれる場合も少なくありません。ここらあたりの条件は赴任して現地でないと、判断難しいかもしれません。

また、その代わりと言っては何ですが、企業により、赴任国の状況に合わせて、個人での運転免許取得、運転が禁止される場合があります。(ちなみに僕が勤めている企業は現在の赴任国では運転禁止しています。シンガポール・マレーシアでは許可されていたのですが。。。)僕もそうですが、クルマ好きには厳しい環境です。前もって確認しましょう。また、北米・ヨーロッパでは駐在員はガンガン運転しています。人件費も高く、業務のみならず、一般生活も車なしでは成り立たないようです。

秘書や運転手がつくのは、会社員にとってはある意味ステイタスかもしれません。新入社員の頃は僕もそれらが目標の一つでした(笑)。今振り返って思うことは、治安等状況が許すのであれば、極力公共交通機関や徒歩にて移動すべきであったと思います。その方環境に優しく、健康にも良いですからね。

一時帰国に関する福利厚生

企業にもよりますが、一般的に駐在員は、定期的に日本への休暇帰国を認められています。僕の勤めている企業の場合は単身赴任であれば、半年に1回、休暇期間は2週間、家族帯同であれば2年に1回、2週間与えられます。(家族帯同であれば、家族全員の旅費が出ます。)他の駐在員さんにも何人かお話しする機会があったのですが、この条件は日本の企業の者としては一般的なのではないでしょうか。

東南アジアであれば、航空運賃はそれほど高くはありませんが、北米・ヨーロッパではかなりの額になります。家族同伴であればなおさらですので、必ず確認です。

また、細かい話ですが、取得時期が来てから、どれぐらいの期間保持できるのか確認できればお勧めします。業務が忙しくて、休暇が取れず、モタモタしていると次の休暇の時期になり前の休暇の権利は無くなっていたでは悲しすぎますよね。

資格取得・生涯教育に対する福利厚生

海外では国内と環境が異なり、日本での資格の取得がかなり難しくなります。また、英語や勤務国での言語など、語学学習は半ば必修になってしまう場合が多々あります。

海外赴任において英語の習得は必然ですが、東南アジアの国の中では該当国の言語での会話ができないと仕事どこらか一般生活に支障がでる国もあります。(外国人から見たら、日本も確実にその範疇に入りますね。(笑))

企業によっては、英語・現地言語を学習する場合、金銭的な補助が出るもしくは機会そのものを準備する場合があります。可能であれば積極的に活用することをお勧めします。

想像していただきたいのですが、もし、皆さんの同僚や取引先の担当者が外国人で、日本語での会話に不自由するようであれば大変ですよね。その人が英語も話せなければ、取りつく島もない感じですよね。もう僕の言いたいことはお分かりだと思いますが、みなさんが海外赴任を行うということは、みなさんがその外国人になるということです。

福利厚生の事前確認からかなり脱線してしまいました。話を戻しましょう。

帯同家族に関する福利厚生(子女の教育に関する福利厚生を除く。)

みなさんが既婚者で家庭をもっていれば、赴任先に帯同される場合もあるかと思います。周りの既婚者(男性)駐在員を見ていると、子供がいる場合は中学生までは一緒に暮らして、赴任国の状況(多くは日本人学校に高校があるかどうか。)に応じて高校進学・大学進学の時点で本人を残して家族ごと帰国という場合が多いように思います。ただこれは、私の赴任経験のある東南アジアに限った話で、北米の場合は、現地の高校・大学に進学するケースもかなりあると聞いています。

まずは、赴任者に与えられている福利厚生が同伴家族には同様に与えらるのか確認すべきかと思います。企業によっては定期健康診断について赴任者とは異なる基準を設けているところがあるようです。

次に、家族同伴の場合の社宅の基準(一般に家賃と占有面積)を確認するのがよいかと思います。多くの企業では家族の人数によりここの基準が決まっている場合が多いように思います。

帯同子女の教育に関する福利厚生

一般に誤解されていることが多いのですが、海外にある日本人学校は公立ではなく、私立です。文部科学省の認定を受けて、教員の皆さんは文部科学省から派遣されていますが、設立母体は現地の日本人学校です。

授業料等の諸費用はそれぞれの日本人学校によって異なるので、個々のURLで調べていただきたいのですが、一概に言って日本の私学と同程度もしくは少し安い程度ではないでしょうか。現地の一般的なインターナショナルスクールよりは安いですが、かなりの金額になります。

家族同伴される、もしくは今後その予定がある場合は、必ず教育費の会社負担につきご確認ください。一般的に全額会社負担と考えられがちですが、超大手の企業でも結構厳しい条件のところがあるようです。

非帯同家族に対する福利厚生

このケースは単身で海外赴任される場合に、日本に残るみなさんの家族がどのような福利厚生を受けれるかということです。赴任前に家族で社宅に入っていた場合、日本の家族は引き続き同じ社宅に住み続けるのか、といったことです。

社命で赴任するわけですから、住み続けられて当たり前と思われるかもしれませんが、社則に社宅は従業員毎に1軒までとの規定があればアウトです。社則に従うと、現地の社宅か日本の社宅かのいずれかを諦めなければいけません。これは海外赴任を前提にせず、社則を作成しているのが原因かと思います。

日本国内ので転勤の場合は余程特殊な転勤先でなければ、無理無理わからなくもないのですが(要するに転勤に家族がついてこないのは自己都合とのようです。)、海外赴任の場合は厳しいですよね。社内にそのような経験されている人をご存知ならば、事前に相談するのも一考ですね。

最後に初めての海外赴任の場合は関係ないと思いますが、国外から国外への転勤の場合、もとの赴任国に家族が残り、新しい赴任国に単身赴任する場合がたまにあります。家族が残る理由は色々あると思うのですが、私の知る限り大きく分けて3つに分けられるかと思います。

  1. 家族(特に奥様が)もとの赴任国の生活を気に入り、溶け込んで離れたがらない
  2. 配偶者がもとの赴任国の方で、何らかの理由で新しい赴任国では生活できない。
  3. 配偶者がもとの赴任国の方で、何らかの理由でもとの赴任国から離れられない。

あくまで私感ですが、1の場合は自己都合かと思います。もとの赴任地が北米・欧州の場合に多くあるケースのようです。基本的に海外赴任は有期が前提ですので、帰任・転勤が決まれば速やかに動く準備が日頃から必要だと思います。

1や2の場合は深刻ですね。一般的に事務方の人たちは前例を作りたがらないので、大変ですが事前に事情を説明して説得すべきです。大事なのは赴任・移動前に交渉を開始して、譲歩を獲得することです。私の個人的な経験によると、赴任後だと立場的に苦しくなりますね。

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